純潔公害

割れた陶器に流れる彗星
未完の船を語る術
積み重なる形骸
不純聖域
魔法に括る小指
あの咆哮が
瑕疵まみれのおんなは
絶対を絞り睨みつけ「    」と優しく呟いた
諦観している哀れのその
この災の名付け親が私です
蜃気楼に手向けられた鳥のような
蒙昧でまあるい
なにかにひどく動揺していたようで
今でも呼吸の仕方が覚束なく
無意識の最中根本に噛み付いた
暗転
濡れた夜に溺れるくらいなら
煙に巻かれたほうがましだった
変則的な地図記号
煙に憧れたのはスクリーンの英雄ですか
それとも厚い背中
踏切が閉じるのが先
目が閉じるのが先
巻かれるのは古い言葉
烏の羽とよく似た絶滅音響
良くない夜に横たわるボールペン
否 否 否
恋はもう居ないの
使い捨て感謝して
利き腕は迷子に
俯く花の遺言
バッドエンド捧げましょうか

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