あと何が必要？

私とあなた。そろそろ仲良くなれそうな気がするんだ。好きな空気を感じたから入ってみよう。足を踏み入れた途端、それを入れるなと本能が警告したので手のひらより少し大きい長方形をカバンの奥にしまった。喧騒を軽蔑した空間を泳ぐ。百花の魁がすまし顔でこちらを見ている。私は問う「あとどれだけ歩けばいいのでしょう？」

しかし彼の人はクールな表情を崩さずそこにいる。まいったな。私は歩を進める煙の魔法の訓練をする。頭上から子供の笑い声が降り注ぐ。傘は必要ない。仄暗い部屋を覗くとそこには……