前夜話

生まれたての街を照らす
すべてを巡る夕景
錆びた自転車、ねむる花、できれば毛布も燃やしてください
張り出された言葉遣いを反芻する
本物の月は赤くない
ところで
なまぬるい風が
私の中に
逃げてきた
何度目だろう
扉に潰れた
致死量の唄
投げ捨てた
誰が
ここが
新しい店
外国製の椅子で
マッチに火を付ける
私の部屋を照らす
致死量の星が
降り注ぐ

コメント

タイトルとURLをコピーしました