hairi-gift

Poem

夜明け

何の話をしていたっけ?時計の針は消えないし質実な光は休むことを知らないしもう散々たまには私に合わせてくれないかしらそんな戯言を呟いても叶わないのは承知言ってみただけって誤魔化すほらそこのお嬢さん退屈そうに欠伸をして脚を伸ばすあなたです何が不...
Poem

猜疑

最近眠りが浅くなった寝ても細切れに起きてしまうから夢を見てもそれが夢なのか記憶の断片なのかも曖昧になっている今夜もまた起きた深い闇に煙を吹かして瞬く星をからかってやった「良い子は深く眠るものよ」と母が口煩く言ってたけど私はもう悪い子になって...
Poem

Twitter詩

何かを吐き出したいのに相応しい言葉が出てこないのが一番厄介なのです。そこに留まっているのは分かっています。気配は感じます。何故姿を見せてくれないのですか。私はあなたに会いたいのです。
Poem

ベイツの魔女

腕に文字が刻まれている罅割れた水流のように奔放に散らばり腕が動く度その意味は変化する不安定な文字の味を彼は知らぬ紅の帳が落ちた頃森の奥から甘ったるい煙が輪廻を忌避する魂の如く叡智を這う記憶配列の如く支配された密林を疾走する彼等の故郷は乙女の...