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腐光

「くだらない」と残された嘔吐空虚に包まる素振りは得意です蓋に割りそこねた殻が寄り添いそれが牢獄に見えたの疾走距離とフィルムの全長打消された星屑、位置情報致死量は澄んで懐疑の目夜は白い街で魚は食べ光少女の夢を濾過した飴を食べたら腹で宇宙は孕み...
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乙女掛かり

隔絶されます我が躯と日誌に記された誹謗に吸い込まれる黒髮乙女素知らぬ声の主、唯一の手掛かり白濁の忠誠横暴は合法と言ったのに何もかもをすり抜けた異邦人の墓庭へ届く嘆願書「どうか、私の行いヲ赦してください」藁 と 葦の区別もつかぬ憐れな娘を産ん...
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lost child

ひとりの夜は迷子をするここは眩しすぎるから離れた街の建物で瀕死の山羊から受取った手紙「鴉の蒙昧予言は叶わず」腰回りの重力は過敏底に書いてあったものを訊ねることも忘れ経年を含んだ清潔な皿に置かれた遺言を食む事を諦め書きかけの日記へ無い図を加え...
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徘徊されたまち

魚ははねる沈んだ海で偽物の輪を喪失した天使の声は海の中では十分すぎるくらい捧げられた緋は弾けあの嘘のけたたましい味が妙に忘れられなくて(思わず)ほんの一瞬だったのです祈りを裁いてしまったのが断絶断絶絶対断絶あの海までがまさかね娘によく似たう...
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否めない入口で腓返癖が抜けないそれでも話は継続され呆と聞く私の腕を取ったのは幻だったのだろうか?巻きつくした息で抗う機会を伺う花束を解体する傍で毒を幇助する元若人丁度切れていたのと受け取った20分の4以下、彷徨う猜疑を褪せらせ眠りつかれた過...
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立入禁止

まだ終わるには早く止めるには脆く風は湿を拵えているので私は幼い爪先で光を攫うああ、駄目駄目です刻は染まりきってませんので悪夢は数日継続されます編まれた庇が受ける深夜便憑まれた怨にそうと口吻私は睡りますそれが拙い爆弾でも私は灯します終わらない...
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カサ・ブランカ

嘘みたいな手のひらに騙された恋差し込まれたの概念を擬態させた筒のような隙間をかいくぐっても白い海は結局のところ死を継続しているし時間軸は光になってそして見つめ合った珈琲がこぼれて踏み倒した布に蒸発して一目で純粋は堕ち広がり僕のぼくのぼくがが...
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貢がれたマキニカリス

冷鴉が二匹羽根をもぎったここはきっと、縫われる運命になるのだから架空都市の越境、鮮やかとは程遠い色がうねっていて……アタシの痣の方が綺麗、だから❐❏❑❒さないで?あの味を知ってしまった夜、海と晩酌してみたのですが彼は無事に色を付けたのでしょ...
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白紙骸

それから読めなかった本が読めるタイミング1 12 3 5 81328小刻みの望絶持ってる定規の目盛りは違うのに五月蝿くない音が髄膜を引裂いてその破片で新たな命を包み慈しまれた法典──掻い潜り縫われた華の生命線は解放せし慟哭下り列車のライトに...
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ママに殺される

「来年、お母さんは私を殺すの」夢の中の友人はそんな事を言った。現実でも仲良しなあの子、夢に来るのは初(私が行ったのかもしれない)そこで私とあの子は同級生になっていて母親に手を引かれ流れでドーナツショップにいた。小学生だったから意志は無視され...