ひとりの夜は迷子をする
ここは眩しすぎるから
離れた街の建物で
瀕死の山羊から
受取った手紙
「鴉の蒙昧予言は叶わず」
腰回りの重力は
過敏
底に書いてあったものを
訊ねることも忘れ
経年を含んだ
清潔な皿に
置かれた遺言を
食む事を諦め
書きかけの日記へ
無い図を加える
(ついでに小屋を壊す)
鉛筆なんてありません
ボールペンもありません
私の一部で連ねたのです
幼子に絆された
公園の花を弔う
反芻することば
足元に浸されるぬるい膜
そうです
罅が付属された白樺です
瘧によく効きます
私によく似てしまった
寝顔をみせて
よおくみせて
埃と脳は彩度を断つ
あとで鴉が食べるから
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